カテゴリ:イーハトーブ2013( 3 )


2013年 09月 01日

はじめてのイーハトーブ ③

トレックフィールドさん。
言わずもがなの、かゆいトコロに手が届く的な
製品群をリリースする(だけじゃないけど)宮城県のバイクパーツショップです。
そのスジではかなり有名な存在です。
e0173145_186131.jpg



いままで、製品は使ったことはあったけれど
直接の接点ができたのは
SSDTがきっかけ。

SSDTに参戦するにあたって
ボクたちは、主催者に一定のスポンサー費を払って
参加枠を確保してもらいました。
本来ならば、抽選なのですが
仲間そろって参加したい場合などに使われる制度です。
その見返りとして、参加枠だけではなく
大会パンフレットに何らかの広告を載せることができたのですが
まさか、「たちごけ人生」の宣伝をしても仕方ないし
「バイク屋タンデム」の広告を出しても、つまりません。

で、震災で大変な
トレックフィールドさんの応援の意味を込めて
ツーリングトライアルのひのき舞台
SSDTのパンフレットに広告を載せよう。

そう思って、連絡を差し上げたのが、きっかけでした。
e0173145_17552228.jpg

もちろん、タンクバッグ、ツール巻きなどを
チームで購入して、現地で大いに活用しました。

トレックフィールドさんの紹介で
北アイルランドのアーサーさん一家と知り合い
現地では、言い尽くせぬお世話になれたことも
かけがえのない出来事でした。


そんなトレックフィールドのトレックとーちゃん。
ネットを通じて、やりとりはあったものの
実際にお会いする機会は
今回のイーハトーブ。
e0173145_17582057.jpg

わざわざ、SOPのTシャツを着てきてくださるなんて。

からしんサンや大将が感激しそうな
粋なお方でした。
短い時間しかお話できませんでしたし
競技中に一緒に走ったりトライを見たりという機会も少なかったですけれど
話に聞いていたとおりの穏やかなお人柄で
どこかのバイク屋さんとは、随分印象が違うもんだな、と思いました。

また、今度、ゆっくり乗ったり飲んだりできることを願っています。





じっくり時間を過ごすといえば
実は、今回のチームメンバーの亀甲さんとは
e0173145_18728.jpg

(↑左の兄ちゃんです)
これまで、あまりキチンとまとまった時間をご一緒する機会がなくて
今回はじめて、いろいろとお話をしたり
ライディングを共にすることができました。


これまでの認識では

関東在住。
自動車メーカーでクルマをぶつけて壊して
データをまとめる仕事としている
ちょっと年上の課長さん。
1年の半分くらいを海外で仕事しながら
愛車はハイエースから、新型ポルシェボクスターに乗り換え。
SSDT2012にエントリーし、エントリーリストに載るも
直前に仕事が入ってしまって
無念のDNS。
奥様にちょっと怯えて暮らす
挙動不審なベータ乗り。

そういうカンジの人でしたが
やはり、パンツを見る限りは
e0173145_5523419.jpg

ちょっと他にないセンスをお持ちのようで、ボクの
人物分析もあながち思い込みじゃないな
と、思いを新たにしました。

また、お話を聞くかぎり
どんだけ怖い奥様なんだろ
と、思っていたのですが
帰りにチラとお会いできたときの
穏やかでニコやかな印象から察するに
要は、亀甲さんは照れ屋さんなんだろう、ということもわかりました。


え?ライディングですか。
e0173145_5572723.jpg

e0173145_55824100.jpg

パンツのインパクトが大きすぎて
よく覚えていませんです、はい。





移動ルートの景色の良さも
本当に噂どおりで。
e0173145_634811.jpg

e0173145_643472.jpg

あまり写真をとるヒマが無かったのが残念ですが
ああいいうルートを2日間走れたということ自体が
ステキな体験でした。

特に、2日目の昼を挟んだ
ハイスピードのシングルトラックの
景色、長さ、速度感、リズム
ダートバイク乗りなら、誰でも共感できるような
ただただ快楽的なシングルトラックが
ひたすら続いた移動ルートは圧巻でした。
まるで、ライフサイクルズ
みたい。

あのルートを拓いて整備したスタッフの方々に
感謝しきれません。











さすがに、そういう道は
走らなかったそうですが
セローでトレイル観戦ツアーに参加してたヤニーナちゃんも
e0173145_6181617.jpg

e0173145_6251786.jpg

よく走り

よく食べ
e0173145_6185588.jpg

そして

よく寝て……
e0173145_6195046.jpg

て。
ちょっとこの寝姿は
いかがなものかと。
e0173145_6221350.jpg

でも
ホント、どこでも寝れちゃう、て
人生を楽しむ上では
必要な才能だなあ、と思います。


次は、何で会えるんだろ?








いやあ、楽しかったなあ。
イーハトーブ。



クルマに荷物を片付けながら
感傷的なMASAさんが撮った
ハイエースのバックドアに映る
岩手の夕暮れ
e0173145_624329.jpg

すみません。
そこの丸いの、ボクのアタマが入ってますね……

by tachigoke400 | 2013-09-01 18:11 | イーハトーブ2013 | Comments(2)
2013年 08月 30日

はじめてのイーハトーブ ②

「真実を写す」

と書いて、「写真」ですが
むろん、写真は真実など写しはしません。
ただ、ある時間にどのような光線がレンズに飛び込んだかという
「事実」を記録します。

そう。
真実と事実は、必ずしも一致するわけではないのです。

だって、ホラ
この写真なんて、なかなかカッコよく撮れていて
なんか、乗れてる風ですが
e0173145_5561668.jpg

実際は、ちょっと舐めてかかって
いい加減なラインどりでトライして
この写真の直後に岩に刺さって前転気味に転倒し
バイクに足を挟まれて、撮影者のMASAさんに大笑いされる。

そういう1枚なんですな。





イーハトーブのセクションは
一つ一つはとても短めでした。
平均的には
先月出た、平谷の半分から3分の1くらいの長さです。
e0173145_681966.jpg

それでも、なかなかエッセンスに富んでいて
短くてもピリリとした設定のものもあり、楽しいものでした。

難易度の幅は、かなりあって
ハニマルでもクリーンできそうなセクションもあれば
選手権国内A級ライダーのMASAさんでさえ
5点になってしまうようなセクションもありました。
セクションの難易度にかなり幅があるという点も
SSDTに似てるなあ、と思いました。


SSDTや今年の世界選手権同様
ノンストップルールで、セクショントライ中の停止は
即5点である、というところと
足つき4回目までは4点までカウントされるところが
普段のルールと大きく違う点です。

採点は、グループ内で自分たちで行い
スコアの記載も、自分たちで行います。
e0173145_6141573.jpg

ゴルフ同様
紳士のスポーツだ、ということです。
そしてつまりは
あまりカリカリしたコンペではない、ということでしょう。





初めてのトライアル競技で
しかも、ラリーモンゴリアから帰ってきたばかりのセイジさんは
寝不足、疲労、ケガ、マシンの不調など
何重苦なんだというコンディションでしたが
e0173145_6111153.jpg

e0173145_6174469.jpg

それなりに逞しく走って
果敢にトライしていました。

初日、徹夜明けであまりにヘロヘロだったので
説明やアドバイス等はそこそこにしていましたが
ボクらが手を抜いたぶん
2日目に、主催者の万澤さんからセイジさん宛てに
痛烈かつ愛情あふれる「アドバイス」をいただいてしまいました。
セイジさん、ちょっと面食らったみたいですが
とっても人間味あふれる主催者で、ボクは感激しました。

でも、やっぱり
最初にもっとキチンとアドバイスしとけばよかったですね。
セイジさん、ごめんなさい。






(以下、MASAさん読まないでいいです 笑)
----------------------------------------------------



結局、リザルトは真ん中くらいで
MASAさんに大きく水をあけられてしまい
平谷での仕返しをされてしまいました。


でも、いいんです。

2日目の昼過ぎの、この岩のセクション。
ここだけ自慢させてください。

景色もよく、ギャラリーも多い
つまり、見どころのセクションです。
e0173145_6251959.jpg

いくつかの岩を越えて、ターンして、直後に岩を越えて…
という、剣呑なものでした。
今回のイーハトーブの中では、かなり難しい部類のセクションで
多くのライダーが、どこかで引っかかって
停止の5点をもらっていました。


下見を終えて、トライを待つ間に見ていても
皆、すぐに敗退していきます。
岩を越えることができても、ターンがきつい
あるいは、ターンができても、次の岩に間に合わない。

これは、ボクには無理なセクションだな。
だって、人一倍、ターンが苦手なんですもの。

並んでいる間に、ボクは
決めました。

ターンは、絶対にできない。
99%失敗だろう。

どうせなら、男らしく直登を試みて
華々しく散って
笑いをとろう。

そう。
みんなが、小刻みにターンしながら登っていく岩群を
横着にも、真っ直ぐ登るラインを狙ったのです。

直登ラインだと、岩をたったの3つ越えるだけ。
アクセルをたった3回あおるだけ。
2つ目までは、ぼちぼち簡単そうですが
3つ目は、岩がかなり鋭角で高く
しかもその先が凹んでいるので
それを飛び越えてしまう勢いが必要です。

3つ目の岩にタイヤの跡が無いので
誰も選ばなかったラインだとわかります。

博打だなあ、とは思いましたが
チャンプ沢の「核心の岩盤」のリズムに似ているような気がして
思い切ってトライしてみたら
信じられないくらいタイミングがバッチリで
綺麗すぎるクリーンで通過。

笑いではなく、喝采をいただきました。
たちごけ人生イチの
気持ちの良いトライに認定されました。



---------------------------------------------
(以下、MASAさん読んでいいです)


これに味をしめて
ゴール前の最終セクションでも
無難なラインを避けて
岩と岩の間を飛んで行くラインどりで
カッコよく決めようとしたのですが
華麗に失敗して、ボクらしい5点に敗退して
MASAさんを安心させました。





ゴール後
ニュージーランドからの招待ライダーのピーターとニック兄弟から

「トライ見てたよ、ユニークなトライをするね」
「ありがとう。でもターンが下手だから、真っ直ぐばかり狙ってただけなんだ」
「いや、俺たちはあんたのトライをあちこちで見てた。おもしろい」
「ゼッケン近かったもんな」
「シックスデイズを走ったって?」
「最下位で完走だけどね」
「それだってスゴイよ」
「キミたちなら、問題ないよ」
「6日間は、長すぎだろ……」
「ニュージーランドいいところだよなあ」
「走りに来いよ。バイク貸すしガイドもするぜ」
「え、マジで?いいねえ」

と、いうわけで
ニュージーランドの小堀さん
今度ネルソンに遊びに行きましょうね。






漁村に設定されたヒルクライム。
e0173145_655948.jpg

背後は、海。
このヒルクライムのどのあたりまで
あの津波の水は押し寄せたのだろう。
e0173145_6561250.jpg


そういや、海を背にヒルクライムだなんて
そういうロケーションのセクションが
やはりSSDTにもあったなあ。

そういう目でみると
なんか
e0173145_657369.jpg

デジャビューのよう?!

こっちは、SSDT。
e0173145_6582874.jpg

海をバックに出走を待つトライアルマシンたち。

思い出にふけってしまいました。




あちこちで、イーハトーブとSSDTは
光景がカブります。

象徴的なカットは
たとえば、こんな。


こっちは、イーハトーブ
e0173145_715623.jpg



そして、こっちはSSDT
e0173145_723523.jpg

e0173145_724797.jpg


どこに行っても変わらないなあ、MASA課長。







さて。

パート③は
亀甲さん特集にしようか、ヤニーナちゃん特集にするか……

by tachigoke400 | 2013-08-30 07:17 | イーハトーブ2013 | Comments(7)
2013年 08月 28日

はじめてのイーハトーブ ①

第37回(ボクと同い年だ…)
イーハトーブトライアルに行ってきました。
一緒に行ったチーム全員完走。
e0173145_547829.jpg

メンバーは
MASAさん、亀甲さん、セイジさん、ボク。
観戦ツアーのヤニーナちゃん。
e0173145_66372.jpg

これまで何度か、行こう行こう
と、思いながらも
物理的な遠さと休みのやり繰りの関係で
なかなか現実になりませんでした。

まわりにも何人か行ったことのある人はいましたが
なんだか情報があいまいで
いまひとつ、どういうイベントなのかピンと来ず
口の悪い人などは

「お気楽な観光トライアルだろ、あんなもん」

だのと言う向きもあるくらいですが
37年も続くイベントですから
そりゃあ、それなりの魅力があるに違いありません。
やはり、自分の目で見て、確かめてこないと。





言いだしっぺは、岩手出身のセイジさん。
e0173145_5494945.jpg

トライアルマシンを買っていきなり
イーハトーブに出ようだなんて。

そう。つまり
セイジさんにとって、初めてのトライアル大会。


とは言え
お盆は、ラリーモンゴリアを完走し
妻のヤニーナちゃんも、スタッフとしてモンゴルで過ごし
帰国して、2~3日でマシンを整えて
本当に岩手まで来れるのか……?
どんだけハードスケジュールやねん。


で。
徹夜続きで準備して
ついでに会場を間違えるトラブルもありながら
車検の締め切り15分前
土曜日の6:45にギリギリ到着。
ヘロヘロ&夫婦ケンカでもしてたのか
かなり良くない空気でした(笑)
e0173145_613447.jpg

↑何回撮っても、ずーっと目を閉じてるセイジさん……
お、起きて!

みんなであわててバイク降ろして
準備して、なんとかスタートに間に合いました。
e0173145_555306.jpg

観戦ツアーのヤニーナちゃんも
もちろん、車検あり。
e0173145_5585526.jpg

ふう、やれやれだぜ、まったく。





僕たちは、クラシックという
2デイズのクラスに参加。
いくらなんでも、岩手まで行って
1日だけのクラスでは、あまりにももったいない
という貧乏人根性。

初めてのセイジさんが、若干心配でしたが
4人(あるいは3人)一組で行動するルールなので
マシントラブルや走破できないところは
みんなで何とかできるフォーマットでした。



1日の走行距離は、約150km。
愛知から京都くらいまでですね。
トライアルマシンにとっては、かなりの距離と言えます。
SSDTとほぼ同じ走行距離です。
土曜日は、山から海へ。
日曜日は、海から山へ帰る、という
詩的なルート設定です。


平谷や南牧のように
手ごたえのあるルートをひたすら移動する
そういうのではなく
アスファルトの道を移動し
快適な林道を走り
1日20個ほど設定された競技セクションにたどりつくと
そこでトライをして、また移動。
そういう1日。




じつは1日目の昼ごろまでは
正直、ビミョーなイベントだな…
と、感じていました。

あまりにも舗装路が多いし
セクションも短めで、地味だし
たしかに景色は良いけれど
それだけじゃあなあ…
こんなの、ナンバー付きトレールでもできる
ただのツーリングじゃないか……

しかし
午後から2日目にかけて
このイベントの楽しみ方がわかってきました。
それに、実際、ルートもセクションもグっと魅力を増していきます。
時間軸でグラデーションの効いた、見事な演出だったと思います。

今までの経験の中で、もっとも似ている
と思ったイベントは
SSERのTBI。
いづれも、SSDTに触発されて誕生した部分を持つ
という点で、共通点があるのでしょうか。

そう。ツートラ、てことはつまり
ツーリングトライアルですから
「ツーリング」をしながら、「トライアル」をやるわけです。

耐久レースをやっているわけではないのです。
「ツーリングみたいだな」
て思った、て
あたりまえです。
ツーリングトライアルなんだから。

ツラい思いをしないことには
バイクに乗った気がしない…
なんて、感覚が麻痺してたんだな、オレ…
ちょっと自分が恥ずかしくなりました。
あぶねーあぶねー、人生損するところだった。





ルートにおける舗装未舗装の比率も
SSERと似たようなものでしょうか。

晴天に恵まれた、岩手の風景のなか
宮沢賢治に思いを馳せ
気の合った仲間と連なって走りながら
行く先々で、地元の人たちがニコニコ手を振ってくれて
美味しいものを食べて飲んで
競技セクションで、スパイシーな時間を楽しむ。

バイク乗りとして、至福の時間そのもの。
イーハトーブ=理想郷
という意味が、スっと沁みてきました。





だから、いろんな経歴のライダーたちを引き寄せるのでしょうか。

ニュージーランドからの招待選手たちと一緒に回る
最後尾のグループのなかに
妙に雰囲気のある、キレの良い走りをする
ボチボチ上手いけれど、やたらミスも多い
そんなライダーがいるなあ。
カタギには見えないけど、なんなんだろ、アノ人…
と、思って見ていたのですが
隣でお昼ご飯を食べているときに
ふと、気がつきました。
e0173145_6365683.jpg

全日本モトクロスのホンダワークス
小方誠選手じゃないですか!
今シーズン、ランキング2位の堂々たるトップライダーですよ。
意外すぎて、なかなか気がつきませんでした。
聞けば、最近トライアルを始めたばかりとのこと。
さすがにセンスが良いのと
真面目に取り組んでおられるのでしょう。

かなり上手い。
e0173145_6514911.jpg

速くて、ルックスが良くて、上手いだなんて
神様は不公平だ……



リザルトを見ると
ボクより、全然上位。

小方選手より上位のMASAさん。

最初は、ふーん、てカンジでしたが
よくよく考えてみたら
カテゴリー違いとはいえ
ワークスライダーにオートバイの大会で勝つなんて
人生で、そうあることじゃないですよ。

だって、考えてみてください。
フジガスや黒山健一選手がモトクロスに遊びに来たとして
そこらへんの草モトクロスライダーが勝てると思います?

そう言ったら
MASAさん、急にゴキゲンになって
愛知までの帰りの運転がんばってくれました(笑)


しまったなあ。
今年、何としても勝っておかなかったから
もう、二度とワークスライダーに勝てるチャンスなんて
巡って来ないだろうなあ。
あの調子で練習されたら、来年なんて
もう絶対、歯が立たないですよ。




そういや、小方選手といえば
ハニマルがファンで、ずいぶん前からずーっと
e0173145_702393.jpg

ガスガスに彼の当時ゼッケンのステッカー貼ってます。

家に帰って話したら
うらやましがられました。







さすがに、他にももっと書きたいことがあるので……
②に続きます……





--------------------------------------------------




大会2日目、ヒルクライムの第17セクションで
不幸な事故がありました。
亡くなられたライダーのご冥福をお祈りいたします。
また、主催側の心痛、はかりしれぬと存じます。
来年以降の継続などと
軽はずみで無責任なことは申せません。
ただただ、轍を同じくした仲間として
言葉にできない喪失感と悲しみを感じます。


by tachigoke400 | 2013-08-28 07:11 | イーハトーブ2013 | Comments(4)