2011年 11月 02日

古いクルマに癒される

月曜日
出張で、会議に出席。

会場が、休館日のトヨタ博物館。
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会議のあとは、博物館見学。

近所に住んでいるので
何度も来たことがありますが
休館日なので、写真を撮ったり
実車に触れさせていただいたり
とても、クルマ好き冥利な半日でした。

この博物館の特徴は
すべてのクルマが動態保存されていることで
燃料を入れてバッテリーを繋げば
当時とかわらぬ息吹を再現していることにあるそうです。


ああ。
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このブガッティも、あのアルファロメオのレースカーも
生きているのですね……



他のクルマと時代がずれていながら
唐突に置いてある、ジープ。
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妙にメッセージ性を感じたりします。


いやあ、たまらんなあ…
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仕事柄、最近のケチくさいクルマばかり見ていると
クルマへの興味がどんどん薄れていくのですが
この博物館に来ると
また、クルマとか乗りものが好きな自分に戻れます。




大正時代の、クルマ教本。
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その後の1世紀ほどの間に
これほどの自動車大国になってしまうと
当時、想像されていたでしょうか。




余談ですが
自動車というのは
どうやら、多様な産業の複合体で
基礎力としての各種産業の下地があって
進展をみせたようです。

日本には、古くから、金属加工の技術も
塗りものの技術も、織物の技術も、高度に発達していた為
産業としての自動車に移行するのに
条件の良い土壌だったようです。

工場の板金塗装工程で
塗膜にホコリなどの異物が混入した際
工員さんが手作業で砥石で削って平滑にした後
磨きあげて製品にします。
オートメーション化が進んだ現代でも、そこは手作業です。

その際、使う小さな砥石を、現場では「スミ」と呼んでいました。
なぜ、「スミ」と呼ぶのか、現場の方も知りませんでしたが
これは、漆工芸からの名残で
漆の塗膜を磨くのに、砥石ではなく
炭のかけらを使用していたことに起源していると思われます。

この国に各種伝統工芸のバックボーンがあったことは
短期間で欧米に比する自動車の国になれた大きなファクターだと
しみじみ思います。







さて。

普段は見ることのできない
収蔵庫の見学もさせていただきました。
2度目か3度目で、以前はスケッチを描きに入れていただいたのですが
いずれも真夏で、とても暑かった覚えがあります。
今回、初めて、季節の良い時期に立ち入ることができました。
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たしか
ジェームスボンドのマシンもあったハズですが
この日は、よそへ貸し出していたようで
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当時、世界記録をバンバン叩きだした
2000GTがひっそりと。



ここは、普段、展示していないクルマが待機している場所ですが
比較的新しいクルマでも
いずれ、博物館に置くにふさわしい時期まで
熟成させておく場でもあるらしく
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ステンレスの美しいバックトゥザフューチャーなデロリアン。

ナガヤスくんが乗っているのと同じ色の
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スマートとか
セラとか、初代プリウス、LFAなんかが、いつか来る出番に備えて
静かに待機していました。



ん、そういえば、この博物館。
フェラーリが無いのは有名ですが
ミニが無いってのは、なぜ?

by tachigoke400 | 2011-11-02 20:29 | クルマ


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